実は糖尿病網膜症で毎年3000人以上の方が失明しています。あなたは定期的に眼科を受診しているでしょうか?今回は恐ろしい糖尿病の合併症の1つ糖尿病網膜症についてご紹介します。
1.失明原因第2位
失明の原因1位は緑内障、原因2位が糖尿病網膜症です。1、2位は僅差で人数がほとんど同じなので過去には糖尿病網膜症が1位になることも多々ありました。
糖尿病網膜症は症状が悪化して「打つ手なし」となった段階で受診する患者が後を絶ちません。早期に受診すれば失明を回避できる治療法はあるため早期受診が重要になってきます。
1-1.羅患年数に応じて
羅患年数が長くなるほど糖尿病網膜症にかかるリスクが高くなります。10年で30%、20年で70%もの患者が発症しています。血糖コントロールの度合いによって違ってきますが、糖尿病になってから5~10年くらいで発症するケースが多いです。特に高齢者ほど発症するリスクは高くなるため注意が必要です。
1-2.HbA1cに応じて
HbA1cが高いほど糖尿病網膜症にかかるリスクが高くなります。特にHbA1c7%を超えた状態が続くと危険信号です。7%を超えてから発症率が上がりだすので、HbA1cのコントロールが難しい患者は眼科を受診する頻度を増やしたほうがいいでしょう。
2.糖尿病網膜症の注意点
- 自覚症状がほとんどない
- 早期発見で治療可能
- 定期的に眼科を受診する
糖尿病網膜症は自覚症状がほとんどなく進行していきます。目がかすむ、痛いといった症状に気付いたときにはすでに治療ができないほど進行しているケースが多いです。
早期であれば簡単な手術で治療をすることができます。レーザー照射、硝子体手術、薬物注射など手術方法もたくさんあるため早期に発見することが失明しないためのポイントです。
糖尿病と診断されたら、少なくとも1年に1回は眼科を受診したほうがいいです。HbA1cが常に7%を超えている患者では半年に1回は眼科を受診することをおすすめします。
3.記事の指導せん
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4.まとめ
糖尿病の羅患年数が長い患者やHbA1cが7%を常に越えている方は眼科の受診を定期的にしましょう!
糖尿病の患者さんには定期的に確認してほしい指導せんです。自覚症状がないので手遅れになる前に眼科を受診することを願います。