薬局でかかりつけ薬剤師について説明されたけどよく分からない。これってどういう制度なの?メリットや薬剤師を選ぶポイントってあるの?そんなお悩みに現役薬剤師がお答えします。
1.かかりつけ薬剤師制度とは
あなた専属の薬剤師をもつ制度です。負担割合に応じて、毎回30〜100円程度の負担金が別途かかります。
1-1.得られるメリット
毎回、同じ薬剤師が服薬指導することできめ細やかなお薬の管理・アドバイスをします。開局時間外にお薬のことで分からないことがあれば、専用の電話番号で質問してすぐに解決できる。お薬の管理が困難な方にはご自宅まで伺い、薬の整理をすることもできます。
1-2.かかりつけ薬剤師の条件
薬剤師なら誰でもかかりつけ薬剤師として選べるわけではない。3年以上の調剤経験があり、研修・地域活動に貢献している薬剤師がかかりつけ薬剤師になれます。現時点で全薬剤師の約40%がかかりつけ薬剤師として活躍しています。
1-3.患者1人につき1人
同じ薬局内・違う薬局でも、かかりつけ薬剤師を何人も選ぶことはできません。あなたのお薬を管理してくれるかかりつけ薬剤師は1人だけです。途中で変更したいときは、新しくなって欲しい薬剤師に相談するといいでしょう。
2.かかりつけ薬剤師を選ぶポイント
勉学に励み知識が豊富な薬剤師、コミュニケーション能力に長けた薬剤師、いろいろな薬剤師がいます。あなたに合ったかかりつけ薬剤師を選ぶポイントをご紹介します。
2-1.話をしっかり聞いてくれる
いつも忙しくしている・同じことばかり聞かれる・まわりの人が気になって話しにくい。このような事はありませんか?周りに話声が聞こえにくい空間で、真剣にあなたの話を聞いてくれるかかりつけ薬剤師を選びましょう!
2-2.前回の話を覚えている
かかりつけ薬剤師を選ぶメリットは毎回同じ薬剤師が対応してくれることです。前に話した内容を覚えていてくれると、なんだか嬉しいですよね。あなたが質問した内容をいつも覚えてくれているかかりつけ薬剤師を選ぶようにしましょう!
2-3.知識レベルが高い
医師に専門性があるように薬剤師にも得意とする分野があります。あなたの疾患の知識が豊富な薬剤師を選ぶべきです。服薬指導でいつも「へぇ!」と思う役立つ知識を教えてくれるかかりつけ薬剤師を選びましょう!
自分の疾患に対する知識が豊富なのかズバリ聞いてみるのが一番手っ取り早いです。仮に曖昧な返答だったとしても、本気であなたの疾患について勉強してくれると思います。
2-4.医師に提案できる
薬が余っている・薬の種類を減らしたい・飲み忘れが多い・副作用が怖くて実は飲んでいない。薬剤師が医師に解決策を提案できるかもしれません。医師にしっかり提案してくれるかかりつけ薬剤師を選びましょう!
2-5.白衣が常に清潔
白衣は薬剤師にとって最も大事な仕事道具の1つです。ペン跡がたくさんついた白衣や臭いがする薬剤師から服薬指導を受けるのは心地が悪いはずです。いつも白衣が清潔なかかりつけ薬剤師を選びましょう!
2-6.家から近いこと
いろいろな医療機関の処方せんを持っていくと、薬がないこともあります。医師と連携して臨機応変に対応できればいいが、すぐに対応できないケースもあります。ちょっとした風邪や健康相談でも薬局は気軽に利用できます。なるべく家の近くのかかりつけ薬剤師を選んだほうがいいでしょう。
3.かかりつけ薬剤師を持とう!
経済的負担は30〜100円程度です。毎回、同じ薬剤師に対応してもらうことで安心してお薬や健康の相談をできるようになります。お薬や健康に関する悩みはプライベートな内容のため、多くの方に知られるとイヤですよね。そのような方は自分の病気に真摯に向き合ってくれるかかりつけ薬剤師を持つことをオススメします。
3-1.紹介しよう
あなたが最高のかかりつけ薬剤師を見つけたら、ぜひ同じ病気に悩んでいる親友や家族に紹介して欲しい。信頼できる薬剤師に服薬指導してもらうことで病気が快方に向かったり、副作用の初期症状を発見できた患者さんは多くいます。これからは患者さんが薬剤師を選ぶ時代です!ぜひ紹介してください。
4.記事の指導せん
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かかりつけ薬剤師のお名前・薬局の店印・24時間つながる電話番号を記入してもらい、お薬手帳にはさんでおきましょう。
5.まとめ
あなたの病気のことを真剣に考えてくれる薬剤師は必ず近くにいます。信頼できるかかりつけ薬剤師を見つけて一緒に病気を治していきましょう。
あなたは私の患っている病気に精通した知識や経験をお持ちですか?