「お薬手帳の持参率を上げたい!」
平成30年度調剤報酬改定より、お薬手帳の持参率が50%以下の薬局は薬剤服用歴管理指導料が13点へ大きく減点されます。
「なかなか持ってきてくれない」
「毎回、説明するのも大変だ」
手帳持参率なんてイジれるし大丈夫だと思っている!?薬歴未記載のように内部告発でバレて、薬局が吹っ飛ぶことだってありますよ。
1.お薬手帳の算定要件
来局歴やお薬手帳の有無によって算定できる薬剤服用歴管理指導料を表にしました。レセコン周りに貼り付けておくと、医療事務さんも分かりやすくなります。
1-1.来局歴による点数の違い
来局・手帳の有無 | 点数 |
---|---|
来局歴なし・手帳なし | 53点 |
来局歴なし・手帳あり | 53点 |
来局歴あり・手帳なし | 53点 |
来局歴あり・手帳あり | 41点 |
※来局歴ありは過去6ヵ月以内とする。
点数が安くなるのは「来局歴あり・手帳あり」の場合だけです。基本的に、過去6ヵ月以内の来局歴はレセコンが自動判定してくれると思います。
1-2.お薬手帳持参率の計算方法
持参率に含まれるのは過去6ヶ月以内に来局歴がある患者だけです。新患と6ヶ月以上経過した患者は含まれないので注意してください。
これが半年平均で50%をきると、薬剤服用歴管理料が13点になります。お薬手帳を忘れた人には最高の指導せんを使って次回からお薬手帳を持参してもらおう!
お薬手帳持参率 =
(手帳持参患者数)÷(全患者数)
※6ヶ月以内に来局歴がある患者に限る
1-3.手帳の不正操作は厳禁!
忙しかったので、FAXできていた処方せんの点数を変えないまま投薬してしまった。なんてコトはあるかもしれませんが、これを意図的にやると必ずバレるので絶対にしないでください。。
2.手帳持参率を上げるポイント
お薬手帳の持参率を上げるために、最高の指導せんを使ってアナウンスしていきましょう。言葉だけよりも、指導せんを使った方が確実にお伝えできます。
2-1.お薬手帳持参で安くなる
高くなると案内するよりも安くなると案内したほうが印象がいいと考えます。負担割合に応じてどれくらいの金額が変わるのか把握しておきましょう。
※かかりつけ薬剤師指導料を算定する患者さんは手帳の有無に関係なく73点になります。
2-2.重複・飲み合わせチェック
負担金が安くなる高くなる以前に、そもそも薬剤師として重複や飲み合わせをチェックする必要があります。お薬手帳を持参する本当のメリットをお伝えするいい機会です!
実際に重複が発見されて疑義照会から薬が削除されることになれば、患者さんもお薬手帳の重要性を理解してくれるでしょう。
2-3.早めの案内でクレーム回避
お薬手帳を持ってきたら安くなると、なんで最初に言ってくれなかったんだ!といったクレームが起こる恐れもあるので必ず案内はしておきましょう。
毎回、同じ薬局を利用すると負担金が安くなります。他の医療機関の処方せんも持ってきてもらえるように、必ずこの言葉も合わせて使おう!
3.記事の指導せん
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指導せん見せながらお薬手帳のメリットについてお伝えしていこう!きっと患者さんも必要性を理解してくれるでしょう。
5.まとめ
お薬手帳や再来局で負担金が下がることをお伝えするときは、薬わかるの指導せんをぜひご利用ください。