糖尿病の患者さんは少し食事を気を付けるだけで血糖値のコントロールがうまくいくことがあります。今回は、簡単にできる食事療法についてまとめたのでご紹介します。まずは簡単なところからスタートしていきましょう!
1.糖尿の食事療法10ヵ条
- 1日3回規則正しく食事する
- 丼飯、麺類は糖質多し
- 大盛、おかわりは控えめに
- 野菜、海藻、きのこはたっぷりで
- 揚げ物よりも蒸し物
- 魚の油は良好
- 食事は野菜から
- よく噛む(1口20回以上)
- お酒は節酒、たまには休肝日を
- 楽しく、おいしく食べてハッピーに
「朝飯なし、昼少なめ、夜ドカ食い」という食べ方をするとインスリンの日内変動が激しくなり、膵臓が疲弊しやすくなります。 さらに朝ごはんを食べない人は、昼前に低血糖になる可能性が高くなるため注意が必要です。 できれば1日3回バランスよく食事をとることが理想でしょう。
ご飯一杯には糖質が55~60g含まれており角砂糖に換算すると15個分に相当します。麺類やパンにも同じくらいの 糖質が含まれています。肉類や野菜類の糖質は5g程度なので、おかず多めの食事が理想的です。
ご飯大盛で角砂糖30個分、おかわり一杯で角砂糖15個分と考えたら糖尿病の方は控えるのではないでしょうか・・。
食物繊維は糖質の消化・吸収をゆっくりにしてくれる効果があります。食物繊維の多い「いんげん、納豆、ごぼう、 ブロッコリー、海藻、きのこ」は積極的にとるべきです。血糖値の上昇が緩やかになることで膵臓が疲弊しにくくなります。
糖質ばかりに目を向けて脂質が上がっては意味がありません。カロリーを抑えるために美味しい揚げ物よりも、たまには 低カロリーな蒸し物がベストです。
魚の油に含まれるEPAやDHAは血液をサラサラにする効果があります。積極的に摂取することで血管に弾力性が生まれて 合併症のリスクも減ります。魚だけでなく食用油もアマニ油などは血液をサラサラにする効果があるため、 食卓の油を一新してみてもいいですね
野菜に含まれる食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにする効果があります。まずは野菜から食べて、そのあと 主食のごはんを食べるのが一番理想的な食べ方です。和食のコースでも最初は野菜から始まり、最後にご飯ものがでてきますよね? 食べる順番を変えるだけで効果がでるなら誰でも簡単にできます。
よく噛むことで食事の時間が長くなり、少ない食事量で満腹感を得れるようになります。胃への負担も減り、血糖値の上昇も 緩やかになるので意識的に噛むようにしましょう。
ビールや日本酒、ワインといった醸造酒よりも焼酎やウイスキーなどの蒸留酒のほうが糖質控えめ。ビールを飲みたいときは 糖質0のものがおすすめです。
同じ食事でも楽しく食べれたかどうかで血糖値の上がり方が違います。楽しい食事や笑いはストレスホルモンの分泌を抑えて 「セロトニン」の分泌が促進されます。笑いには血糖値、血圧、コレステロールを下げる効果も期待できるので食事は 会話をしながら、テレビを見ながら楽しくしましょう。
2.記事の指導せん
クリック ⇒ 拡大表示
3.まとめ
糖尿病の食事療法で躓いているかたは、この10ヵ条をできるところから始めてみませんか?ほんの少し生活習慣を変えるだけで思った以上の効果が期待できますよ!
糖尿病の初期と診断されて食事療法をはじめたいけど何からしていいか分からない!という患者さんにお渡しした指導せんです!