原因は?見過ごせない正しい睡眠薬の飲み方6つ

あなたは普段ぐっすり眠れているだろうか?実は成人の5人に1人が不眠に悩まされている。 不眠症というのは日本国民が抱える大きな問題であり、睡眠薬による治療をしている人も非常に多い。 今回は睡眠薬の飲むときの注意点をご紹介します。

1.睡眠時間は人それぞれ

天才物理学者のアインシュタインは1日10時間の睡眠をとっていました。その一方でナポレオンは1日3時間だけでした。 睡眠は8時間はとったほうがいいとよく言われますが、これは現実的ではありません。かえって8時間にこだわりすぎると悪影響がでることすらあります。睡眠時間は人それぞれであり、「日中の眠気に困らない」というのがその人の睡眠時間を決める判断基準になります。1日4時間しか寝ていなくても日中に眠気がでなければそれは問題ないのです。

2.不眠になる原因

不眠になったときはすぐに睡眠薬に頼るのではなく、まずは生活習慣の改善を図ることが第一です。不眠になる原因には、身体的・生理的・精神的要因があります。どのような背景で不眠になっているのか 自分の身の回りの出来事をふりかえってみましょう。悩みをかかりつけ薬剤師に打ち明けることで少しは楽になりますよ。

  1. 身体的要因
  2. 身体にある疾患が原因で起こる要因をいいます。外傷痛、頭痛、歯痛、生理痛、熱、胸やけ、 痔の痛み、皮膚の痒み、頻尿、むずむず足などがあります。

  3. 生理的要因
  4. 生活習慣や加齢による要因をいいます。騒音、暑さ、寒さ、湿気、明るさ、暗さ、 枕、ベッド、布団、引っ越し、高齢などがあります。

  5. 精神的要因
  6. ストレスからくる要因をいいます。悩み、不安、緊張、会社、友達、恐怖、家族、うつなどがあります。

2.睡眠薬の飲み方

  1. 寝る前の飲酒は禁止
  2. 寝酒がねつきを良くするのはお酒による鎮静作用のためです。確かにねつきは良くなりますが、お酒が分解されることで 鎮静作用が急に外れて目が覚めてしまいます。熟睡できないことから、日中の眠気がでやすくなってしまう悪循環に。また、睡眠薬と一緒に飲むことで思いもよらない副作用が起こることもあるので一緒に飲むことは必ず避けてください。

  3. 睡眠薬は寝る直前に飲む
  4. 睡眠薬は服用後10~30分で効果がでてきます。寝室でのスマホやテレビの使用は避けましょう!脳が寝るモードに入っていくのに、テレビやスマホを見てしまっては睡眠よりも覚醒の刺激のほうが勝ってしまいます。

  5. 同じ時間に毎朝起床
  6. 寝る時間が遅くても、休みの日でも起きる時間は毎日同じほうがいいです。遅く起きた時間だけ夜にねむけが来る時間が遅れていきます。特に、日曜に寝すぎると月曜の朝起きるのがつらくなります。

  7. 仮眠で睡眠薬を飲まない
  8. 最低6時間は睡眠時間を確保してから睡眠薬を飲むようにします。4時間の睡眠で睡眠薬を飲んだときは、朝の活動能力が低下したという報告があります。頓服の服用は、睡眠時間の確保が難しくなることから、朝の活動能力が低下して仕事能率の低下や転倒などの副作用がでやすくなります。

  9. 日中のねむけに注意
  10. 朝起きるのがつらくなったり、日中に普段より眠気がでるようであれば睡眠薬があっていない可能性があります。 量を調節するか違う睡眠薬への変更を医師に相談したほうがいいでしょう。

  11. 生活習慣の改善
  12. 寝室の睡眠環境を整えることが一番大切です。身体に合わない枕やベッドは変えるべきです。リラックスした 環境を作るために、寝室は寝るための部屋と考えてテレビやゲームなどはリビングだけに限定したほうがいいでしょう。

    6.記事の指導せん

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    HAMAYO
    薬剤師からのコメント
    正しく服用すれば睡眠薬は恐くありません。初めて睡眠薬を飲む患者さんにも、定期的に飲んでいる患者さんにもお渡ししたい指導せんです!

    7.まとめ

    最近では、心療内科だけでなく内科の医師もよく睡眠薬を処方してきます。気軽に処方されることもあるため正しい睡眠薬の飲み方を理解することが大切ですね。

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ABOUTこの記事をかいた人

薬わかるー指導せんー:管理人
調剤薬局勤務:研修認定薬剤師

京都薬科大学卒。大手調剤DSチェーンにて管理薬剤師を経験後、調剤薬局に転職。2015年10月より薬わかるー指導せんーを設立、薬の基本が一目で分かる最高の指導せんをあなたにお届けしたい!