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1.保湿クリームの塗り方
指導せんをお渡しするときに役立つ服薬指導のポイントです。薬歴・次回の服薬指導計画に使える参考文言もご紹介します。
- 手をきれいに洗う
- 1日2回、朝・入浴後がおすすめ
- 強く擦り込まず、やさしく塗り広げる
- 目安はティッシュがつく、テカる程度
- 症状が改善してからも塗り続ける
一般的に、手を石けん等できれいにしてから塗布します。軟膏・クリームを塗る時の基本だと思います。
保湿効果を1日1回と2回塗布で検証した研究では、1日2回の方が有意に効果が良くなりました。一般的に、朝・入浴後の塗布が支持されていると思います。
ただし、入浴後に塗った方が良いとする明確なエビデンスはありません。入浴1分後と1時間後塗布で保湿効果を検証した研究では有意差は認められませんでした。入浴後の塗布が患者の生活習慣に合わなければ、寝る前などに変更してもOK。毎日、規則正しく継続して塗布することが大切です。
さら湯と保湿入浴剤を使った入浴で保湿効果を検証した研究では、保湿入浴剤の連用により入浴後の角質水分量の減少は有意に抑えられました。特に、乾燥しやすい冬はおすすめです。
EP:保湿クリームを塗るときは手を清潔にしてから1日2回朝入浴後に塗布すると説明。
OP:(薬剤名):1日2回塗布できているか?
湿疹等の皮膚の炎症がある場合、患部を刺激しないようにやさしく塗布します。炎症がない場合、痒くならない程度に軽く擦り込むように塗擦します。
ヒルドイドソフト軟膏の添付文書は塗布ではなく塗擦です。マッサージ効果で薬剤の吸収量の増加が期待できます。
EP:保湿クリームは皮膚の炎症がない場合、かゆみが出ない程度に軽く擦り込んで塗擦すると説明。
OP:(薬剤名):塗擦状況の確認。
1FTUという塗布量は部位・範囲によっては分かりにくい表現だと思います。チューブの口径によって出る量が違うというデメリットもあります。
1FTUを実際にやってみると、ベタベタに感じます。ティッシュが軽くついて離れるくらいの塗布量になるので、目安はとてもイメージしやすくなります。百聞は一見にしかず!まずやってみよう。
EP:保湿クリームはティッシュがつく、肌がテカるくらいの量が適切だと説明。
OP:(薬剤名):塗布量は適切か確認。
湿疹等が軽快してからも保湿クリームを続けることで、再燃を予防する効果が期待できます。特に、乾燥しやすい冬は続ける方が良いと思います。
EP:保湿クリームは皮膚の状態が良くなってからも再燃予防のため塗り続けると説明。
OP:湿疹:状態改善後も保湿クリームを続けていますか?
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2.こんな患者さんにおすすめ
保湿クリームが処方された患者にお渡ししたい指導せんです。特に、塗布量が少なすぎる方が多いため目安をしっかり服薬指導しましょう!
2-1.対象患者例
- アトピー性皮膚炎
- 乾燥肌全般
2-2.対象薬剤例
保湿剤
- ヘパリン類似物質
(薬剤例:ヒルドイドソフト軟膏) - 尿素クリーム
(薬剤例:ウレパールクリーム) - ビタミンA軟膏
(薬剤例:ザーネ軟膏) - 白色ワセリン
(薬剤例:プロペト)
3.達人の服薬指導術
薬わかるが提案する服薬指導例です。
保湿クリームの使い方について服薬指導するときの患者向けに考えてみました。
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ありがとう。
- S:肌荒れで、この保湿クリームは初めて使います。
- O:初回、湿疹なし。
- A:保湿クリームの塗り方について
- EP:保湿クリームは皮膚の炎症がない場合、かゆみが出ない程度に軽く擦り込んで塗擦すると説明。
- OP:(ヘパリン類似物質):塗擦状況の確認。
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4.まとめ
保湿クリームの塗り方について服薬指導するときにご活用ください!指導箋の使用はもちろん無料です。
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