「痛風発作ってどう対処したらいいのか」
風が当たるだけでも痛いと言われる痛風発作!突如としてやってくる激痛の対処方法について現役薬剤師のHAMAYOが語ります。
「患部は冷やすのか・温めるのか」
「痛みが引かない!どれくらいかかるのか」
痛風発作時に絶対守って欲しい3原則は患部を「冷やす・高い位置に上げる・動かさない」ことです。
1.痛風発作の症状とは
体の中に溜まった尿酸が、血流の悪い足の付け根などで結晶化することで発症します。激痛を伴い、スニーカーが履けないほど足が腫れあがります。
1-1.痛みの期間・発症部位
発症して24時間後に痛みのピークがあり、次第に痛みは治まっていきます。ジワジワした痛みが1〜2週間続きますが、その後は何もなかったかのように普通の生活に戻る。
痛風の70%は足の親指で起こります。他にアキレス腱などで起こることもあるが、足以外で発症するのは稀です。
1-2.起こりやすい季節・時間
脱水により血が濃くなると尿酸が結晶化しやすくなります。すなわち痛風は夏の真夜中〜早朝にとても起こりやすい!
バーベキューでプリン体が多い肉・酒をたらふく食べてコテージで寝ると、早朝に激痛が走るなんてよくある話です。
1-3.なりやすい体質・生活習慣
30〜40代の男性で発症率が高く、肥満の人ほど起こりやすい。学生時代から運動をしなくなり、太ったコトが主な原因でしょう。
生活習慣では砂糖入り清涼飲料水をよく飲む人も発症しやすい。学生時代のような食生活はいつまでも続けられない。
2.痛風発作時の対処方法
白血球が尿酸結晶を攻撃することで痛みが起こります。患部の血流を良くすると、より多くの白血球が集まり痛みが悪化するので、患部の血流を悪くすることが重要です。
- 患部を温めない!冷やす
- 患部を心臓より高い位置にする
- なるべく動かさず、安静にする
- 尿酸効果薬は飲み続ける
- 必要に応じて痛み止めを服用する
患部の血流を悪くするために、保冷剤などで冷やす。冷凍庫にあるものなら何でも使って、とりあえず患部を冷やす!
さらに血流を悪くするために、イス・机などの上に足を上げる。行儀が悪いと言われてもいいので、とりあえず患部を上げる!
血流を良くするマッサージなんて絶対ダメ!保冷剤を足に巻きつけて、椅子の上に上げて、痛みが和らぐまで安静にする。
すでに高尿酸血症の治療薬を飲んでいる人は薬を中止しないでください。お薬を急にやめると、尿酸値が変動することで痛みが悪化することがあります。
尿酸値を変動させて痛みが悪化する原因になるので、バファリンなどのアセチルサリチル酸(アスピリン)はダメ!市販薬であれば、鎮痛効果の高いロキソニンがおすすめです。
3.痛風発作を再発させないために
尿酸値が7mg/dLを超える人は1年以内に高確率で再発します。尿酸値が低くて痛風になる人も稀にいますが、コルヒチンによる発作予防もあるので必ず治療をしましょう!
3-1.高尿酸血症を治療する
痛風は一時的な痛みであり、尿酸値が高くても普段は無症状です。病院に行かず、放置する人もいますが必ず治療してください。
高すぎる尿酸値は、痛風が起こりやすくなるだけでなく、腎臓病や結石のリスクを上げる。さらに高血圧や糖尿病といった他の病気を引き起こす可能性もあります。
3-2.前兆があれば早めに対応する
最近は、処方される頻度が減りましたがコルヒチンというお薬を前もって服用することで、再発した時の痛みを軽減することができます。
痛風が頻繁に起こる人は、起こる前の患部の違和感を思い出して、事前に対処すると激痛が緩和するかもしれません。
- 指がムズムズ・ピリピリする
- 皮膚が赤くないのに、かゆい・ほてる
- 打ってないのに、しびれる・痛む
3-3.生活習慣を改めよう
痛風と言えばプリン体制限だけと思われがちですが、実は体重の減量の方が効果的です。肥満の人はこの機会にぜひダイエットをしてみましょう!
生活習慣ではコーヒー・乳製品を多く摂る人は痛風になりにくいというデータがあります。水分も1日2Lを目標に摂るようにしてください。
4.記事の指導せん
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