インスリンの使い方は毎回確認をしていますか?インスリンの打ち方は時間の経過とともに自己流になっている人が多いです。今回は、定期的に確認すべきインスリンの使い方を7つご紹介します。インスリンの服薬指導をするときはぜひ今回の指導せんをご活用ください。
1.インスリン1本で何日分か?
インスリンの単位は人それぞれ違います。患者毎に、インスリン1本が何日分に相当するのか予め計算して伝言に残しておきましょう。インスリンの日数を確認するときは、空打ち2単位を考慮しなければいけません。
計算式を伝言に記載する
患者毎に、インスリンの単位と日数を把握しておきます。これで次回以降、電卓と戦うことなく処方日数をスムーズに確認することができます。もちろん単位が変更されたときは更新を忘れずに!
2.残薬の減らしすぎに注意!
連休や年末年始でインスリンがなくなったら大変です。夏場は暑さの影響で変性することも考えられます。冬場の寒冷地では凍ることも想定しなければいけません。最低1本は予備をもって頂くようにすると何かあったときに助かります。残薬の減らしすぎには要注意!処方日数が次回受診日までぎりぎりのときは、残薬を確認して疑義照会することをおすすめします
3.インスリンの打ち方ー基本編ー
- 針は毎回変える
- ミックスペンはよく混ぜる
- 空打ちを2単位する
- 同じ場所に注射しない
- 注射部位を消毒する
- 注射したまま5~10秒待つ
- ダイアルを押したまま引き抜く
一度刺した針を何度も使うと不衛生で、感染症の原因となります。注射後は針を速やかに外すこと。注射回数と針の数が合っているか処方せんを確認しましょう。
混合型のインスリンを使うときは泡立てないようにゆっくり混ぜてから使用します。両手で均一になるまで10回以上転がすか、上下に10回以上振ることで均一になると思います。振ると誤って投げる可能性があるので転がしたほうがいいでしょう。
針を上向きにして軽くはじいて空気を上に集めます。その後、2単位インスリンの流れが止まるまで押し続けます。空打ちでインスリンが流れない場合はもう一度空打ちを繰り返すこと。
同じ場所に打ち続けていると皮膚が固くなってしまいインスリンの吸収が悪くなります。右利きの人は打ちやすさから左腹下に場所が集中しがちですが、右腹に打つなど上下左右に3cm程度位置をずらすように指導してください。
感染症の原因となるためアルコール綿などで軽く消毒してから注射します。
使用しているペンタイプによって待つ時間は変わります。お渡しするインスリンが何秒待つタイプなのか把握しておきましょう。
注射したままダイアルを離すと血液が逆流してしまい、使用しているインスリンが使えなくなります。必ずダイアルを押したまま引き抜くように指導します。
※ランタスXRは空打ちが3単位なので注意すること
5.記事の指導せん
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4.まとめ
今回は定期的に確認すべきインスリンの使い方を7つご紹介しました。空打ちをしていない、針を変えていないというのはよくある話です。今回の指導せんを使って毎回インスリンの使い方を確認するようにしましょう。悲惨な現実に驚くことになるかもしれません。。。