「最高のクレーム対応術があったらなぁ!」
クレーム対応がイヤな薬剤師のみんなーっ。
本日、こんなクレームがありました。
薬の数が足りないと言う患者さん。
少し待ってもらい、理論在庫を調べたところピッタリ合っています。
薬局側に過ちがないとき、謝罪をしてはいけないと思ってない?
じゃぁ、質問です!
あなたは怒り狂っているときに、反論されたらどうなりますか?
「こわすぎ、すぐに謝るの!」
謝ってごらん!自然と患者さんの怒りは収まってくるから。
1.達人のクレーム対応術
どんなにいいシステムを導入しても、薬剤・数量ミスといった調剤過誤は必ず起こります。
ときには、患者さんの勘違いで理不尽と思えるようなクレームもあるでしょう。
1-1.一言目で謝罪しよう
患者さんはいろいろと考えた結果、薬局に落度があると思い込み、クレームをつけてきます。どんな理由であれ、まずは謝罪することが大切です。
薬局の非を認めるのではなく、イヤな思いをさせたコトについて謝罪をしましょう。
話法例
俺はしっかり飲んでいたから、そちらのミスじゃないのか?
事実かどうか分からないことについて、「〜のようで」という言い回しを使い謝罪する。
1-2.患者の気持ちに共感する
電化製品が動かなくなったから、怒り狂ってカスタマーに電話すると、普通に説明書に書いてあった。よくある話で、薬局のクレームも同じようなものです。
ここは患者の気持ちに寄り添い、怒り狂っている患者と議論しないこと!議論を一瞬で終わらせる魔法の言葉をご紹介しましょう。
話法例
そこに、すべての医療機関の処方せんを受け付けると書いてあるだろ。ウソか!?
私もあなたと同じ立場だったら、あなたと同じように怒り狂っていたと思います。
患者さんの立場を最大限尊重するため、「あなたと同じ立場だったら〜」という言い回しを使い共感する。
1-3.言い訳・反論しない
話を聞くにつれて、患者さんが明らかに理不尽と思う言動をとっていても、いきなり反論しないこと。反論するのは火に油を注ぐような行為です。
患者さんの意見を尊重し、手の上で転がすくらいの気持ちで巧みな話術を使いましょう。
話法例
何で処方せんのコピーなんてとるんだ。
個人情報だぞ!?
患者さんの思いを聞き出すため、「お気付きでしたら〜」という言い回しを使い納得してもらう。
2.薬局のクレーム事例
この3原則を守り、第一に謝罪することで、たいていのクレームはすぐに解決するでしょう。
口に触るキャップにマジックペンなど汚いものでメモリをつけるとはどういうことかと激怒!内規でしていると反論していたが、患者さんは謝罪して欲しいだけだった。
残薬を調節しているにもかかわらず、負担額が変わらなかったので、戻して欲しいと激怒!反論したところ、議論になって大幅に時間をとられてしまった。
2〜8度保管のバイオ製品を鑑査中しばらく室温保管したため、取り変えろと激怒!品質は大丈夫と言い訳をしたため、さらに事態は悪化し廃棄することになった。
2-1.クレームに感謝
どんなに理不尽と思われるクレームでも、そこから得られるコトは必ずあります。薬剤師と患者さんの価値観は思った以上に違います。
クレームは業務改善のサインと思って、患者さんの気持ちになって対応していくといいでしょう。
2-2.マニュアル化は必要ない
クレーム対応の細かいマニュアル化は必要ありません。
この3原則を調剤室の片隅に掲げておくだけで、最高のクレーム対応ができるでしょう。
- 一言目で謝罪しよう
- 患者の気持ちに共感する
- 言い訳・反論しない
「大変ご迷惑をおかけしたようで、申し訳ございませんでした。」
「私もあなたと同じ立場だったら、あなたと同じように怒り狂っていたと思います。」
3.まとめ
クレームが起きたとき、はぐれメタルが来たと思って対応しようじゃないか。
「さあ、あなたをレベルアップさせる大チャンスがやってきたぞ!第一撃をミスるなよ!!」