「薬わかるからの挑戦状:第8回」
新規患者
基本情報
・アレルギー:スギ花粉
・日常動作 :特になし
・嗜好品 :特になし
・妊娠・授乳:ー
疾患・薬剤情報
・既往歴 :特になし
・副作用歴:特になし
・併用薬 :特になし
前回の薬歴・次回服薬指導計画
新規患者のためなし
このまま投薬「するか」「しないか」を判断してください。
投薬しない場合、どの医薬品の添付文書を確認するかまで分かれば正解!
具体的な不備内容が分かった場合は大正解とします!
皆さま、60秒以内に答えは分かりましたか?
今回は実際にHAMAYOが経験したプレアボイド事例です。
現場の感覚として処方鑑査に当てられる時間は数秒から数十秒程度です。
薬剤師にとって「知っているか・知らないか」は非常にシビアな問題になります。
ここから先は答えです!
まずは大画面で60秒間考えてみよう
1.模擬処方箋の鑑査トレーニング
現役薬剤師HAMAYOが解説します。
1-1.答え
疑義照会の必要はないと思います。
1-2.疑義照会に関する理由
キプレスの添付文書上の用法は就寝前であり、インタビューフォームによると、
Tmax遅延・AUC減少の報告がありますが、臨床上の効果差はないとされています。
ただし、いつも就寝前で処方している医師が、夕食後で処方された場合などは、
疑義照会をしておき、後述の「添付文書相違事例集」に記載しておくといいでしょう。
(5)食事・併用薬の影響 健康成人にモンテルカストチュアブル錠5mgを食後投与することにより空腹時に比べて最高血漿中濃度到達時間(Tmax)は2.3±0.9時間から4.0±1.9時間に遅延した。また、Cmaxは488±66ng/mLから256±82ng/mLに48%減少し、AUC0-∞は2730±743ng・hr/mLから2386±498 ng・hr/mLに13%減少した。
インタビューフォーム:キプレスチュアブル錠
1-3.医師への提案例
念のため確認のお電話になります、添付文書ではモンテルカストは就寝前となります。
今回は、理由あって夕食後で処方されたのでよろしいでしょうか?
このような疑義照会は乱雑に対応されることもあります。
医師の処方パターンを普段から把握しておきましょう。
2.処方せんの鑑査ポイント
上記の例に限らず、添付文書と相違で疑義照会すべきか迷う事例は多いです。
アダラートCR分2、サインバルタ就寝前、などたくさんあります。
もちろん判断に迷う時は疑義照会すべきですが、出来ない時もあると思います。
そのような時はネットで調べて同様の事例があるか検索してみるのも手だと思います。
薬学で調べたいことがある時
薬わかるおすすめの検索方法はコレ!
2-1.補足
同じ医師に何度も同じ添付文書相違を照会するのは、お互い時間の無駄になります。
できれば下記のような「添付文書相違事例集」を作り薬局内で共有しましょう。
2-2.薬局勉強会用のPDF配布
今回の処方鑑査テストを薬局内でも情報共有するため、
鑑査テストのPDFファイルをダウンロードしましょう。
薬剤師にとって知識は武器となり患者を守る唯一の手段となります。
ぜひ勉強会の時にご活用ください!
薬局内の薬剤師のレベルを上げましょう!!
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