夏、足、かゆい、このフレーズがそろった時点で水虫だと思う人は多い。足のかゆみ=水虫と考えがちですが・・。実は、水虫の人の約3割はかゆみがでません。市販薬を販売するときに、患者さんから聞いた話を鵜呑みにして水虫薬を販売するときは、ぜひ今回の指導せんを参考にしてください。
1.皮膚科に行きたくない
みんな考えることは同じです。この結果、症状が疑われる人の2割程度しか皮膚科に受診していない現実があります。
ほとんどの人が市販薬を使っていると思いますが、受診が必要な方には受診勧奨していくことが薬剤師に求められます。
1-1.自称水虫の3割は単なる湿疹
こんなデータがあるくらいです。皮膚科医は水虫を診断するときに顕微鏡で白癬菌の存在を確認してから治療を開始します。たまに内科で水虫薬がでることもありますが、改善していないようであれば皮膚科へ受診勧奨したほうがいいかもしれません。水虫かもと困っている患者が来られたら、ぜひ今回の5つの基準を参考にしてください。
2.市販薬で対応できない基準とは
- じゅくじゅく・患部が広範囲
- 糖尿などの基礎疾患あり
- 水虫薬を使ったが治らない
- 爪の混濁・変形あり
- 乳幼児・妊婦
患部がただれてじゅくじゅくしている、化膿している、亀裂や外傷が伴う場合。もしくは皮膚の肥厚などが足の半分以上に及んでいる場合。
糖尿病・ステロイド薬・免疫抑制薬を長期に服用している方は、通常の人よりも治療に時間がかかり、リスクも高い。
市販の水虫薬を2週間使っても治らない場合は、これ以上市販の水虫薬を塗り続けるのは無意味です。毎年、繰り返すかゆみがある方も一度皮膚科を受診することをおすすめします。
爪の水虫の場合は、市販薬では絶対に治すことはできません。病変が進むと治療が半年以上かかることもあるため、早めに皮膚科に行きましょう。
なるべく皮膚科にいくことをおすすめします。
5.記事の指導せん
クリック ⇒ 拡大表示
3.まとめ
今回は皮膚科に行くべき水虫の判断基準についてご紹介しました。糖尿病の方には季節前から判断基準を指導しておくことで早めの受診につながると思います。特に、過去水虫薬を調剤したことがある方にはぜひ今回の指導せんを使ってみてください。もしかしたら市販薬で対応して困っているかもしれませんよ。