「早く患者との信頼関係を築きたい!」
薬剤師であればみんな思うことでしょう。
実は、そのヒントは占い師が持っていました。
占い師は数分間という短時間で相手の信頼を得るために「コールドリーディング」という心理学のテクニックを使っています。
心理学に学ぶ服薬指導のテクニック第一弾!
今回は、コールドリーディングのスキルの1つである「ストックスピール」についてご紹介します。
1.コールドリーディングとは
言葉のテクニックを使って、相手の心の中を読み取っているように思わせる話術です。占い師はこの話術を巧みに使うことで、相談者の悩みを言い当て、信頼を獲得していきます。
1-1.ストックスピールとは
誰にでも当てはまるような漠然とした事実から、あたかも相談者の個人的なコトを言い当てたかのようにするテクニックです。
- あなたは慎重そうに見えますが、実はけっこう大胆なところもありますね。
- あなたは行動力がありそうですが、長続きしないところがありますね。
- 好きなことには、けっこうこだわる性格ですよね。
- ある程度の自由を好み、制限されると不満に感じますよね。
1-2.8割の人が当たる質問
あなたはいくつ当てはまりましたか?
占い師はこのように誰にでも当てはまりそうな質問を繰り返し、相談者に心の中を読まれたと錯覚させていきます。
1-3.理解は信用につながる
たいていの人は自分が言ってもいないコトを言い当てられると、相手が自分のことを分かっているんだなと感じます。
自分のことをあまり分かっていない人よりも、よく分かっている人の言葉に耳を傾けるのが、人間というものです。
2.服薬指導に心理学を応用する
薬剤師の場合、処方せんや初回質問票の情報からある程度の患者情報は把握できています。疾患ごとに、誰にでも当てはまりそうな質問を考えてみましょう!
2-1.疾患あるあるネタ
患者の抱える疾患には必ずと言っていいほど、あるあるネタがあります。これらを繰り返し言えば、高確率で患者の心の中を良い当てることができるでしょう。
- たまに血圧がけっこう高いときがある。
- 家では安定しているのに、なぜか病院で測ると血圧が高い。
- もう安定しているし、降圧薬をやめようと思ったことがある。
2-2.不平・不満ネタ
人には必ずと言っていいほど、ある程度の不満があります。不満を引き出し、話を聞き、アドバイスすれば、患者との信頼関係は一気に深まるでしょう。
- いつまでお薬を飲んだらいいのか、不安に思う。
- 毎月、病院を受診して、お薬をもらうのが面倒だ。
- しっかり飲んでいるが、本当はお薬なんて飲みたくない。
3.信頼を得るワンポイントアドバイス
ただ言い当てるだけでは十分ではありません。適切なアドバイスをしたとき、患者は薬剤師のことを心から信頼してくれるようになります。
3-1.当ててからのアドバイスが大事
病名・生活習慣など、何でもかんでも当てて終わりでは薬剤師の必要価値がありません。必ず関連したアドバイスをするようにしましょう!
3-2.指導せんを活用してみよう
アドバイスと言えば、薬わかるがおすすめする最高の指導せんがあります。ストックスピールによる質問で患者の心を開き、指導せんで患者との信頼関係を深めよう!
薬わかるがご提案する
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3-3.達人の服薬指導術の会話例
最後にストックスピールと指導せんを活用した服薬指導の会話例をご紹介します。さあ、最高の服薬指導のお時間です。
メトホルミン錠500mg 2錠
朝夕食後 28日分
今日も、いつもと同じお薬ででていますね。体調はいかがでしたか?
ところで、〇〇さんのご家族やお友達で入れ歯の人っていますか?
対象範囲を広げることで、たいていの患者に当てはまるようにします。広い範囲で聞いて、範囲を狭めていくといいでしょう。
あんまり・たいてい・ある程度など、曖昧な表現で聞いてから、患者の反応を見て、程度を想像してみる。
実は、糖尿病だと歯周病になりやすいというデータがあるんですよ。
指導せんをお渡しするまでのシナリオ
コチラもぜひ参考にしてください!
4.まとめ
短時間で信頼関係を構築するコールドリーディングをあなたも学んでみませんか?
※効果絶大なので悪用は厳禁です。