ヒルドイドソフト軟膏は皮膚科で最も処方される保湿クリームの一つです。赤ちゃんから大人まで、軽い湿疹から重度のアトピーまで幅広く使われています。この効果的な保湿クリームであるヒルドイドをいつ、どのように、どれくらいの量を塗ればいいのでしょうか?病院で処方されるヒルドイドは使い方によって効果が大きく左右される。間違った使い方をすれば症状が悪化してしまうことも・・・。まずは基本を押さえることがとっても重要です。
1.保湿クリームの種類
皮膚科では用途によって様々な保湿クリームが処方されます。
ヒルドイドシリーズ | ヒルドイドソフト軟膏 ヒルドイドクリーム ヒルドイドローション ビーソフテン ヘパリン類似物質 |
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尿素シリーズ | ウレパールクリーム ケラチナミンコーワクリーム パスタロンソフト軟膏 尿素クリーム |
その他 | 白色ワセリン プロペト プラスチベース |
2.保湿クリームの塗り方
- 手を洗う
- 1日2回:朝と入浴後に塗る
- 強くすりこまない!手の平でやさしく広げる
- クリームは1FTU、ローションは1円玉大が目安
汚い手で保湿剤を塗っても細菌汚染の原因となるだけで、まったく意味がありません。手を清潔にしてから塗りましょう。
保湿クリームは皮膚が水分を吸収している入浴後が最も効果的です。できれば入浴後5分以内に塗るようにしましょう。皮膚から水分が逃げないようにヒルドイドが〝ふた”をすることで最大限の効果が発揮されます。朝は保湿クリームを塗る前に水や化粧水で皮膚を湿らせてから保湿クリームを塗るようにしましょう。これで入浴後と同じような効果が得られます。
指先ではなく、手の平を使ってやさしく広げるように塗っていきます。なるべく体のしわに沿って塗り拡げるようにしましょう。塗る範囲が広い場合はクリームを1か所だけでなく数か所においてから塗るほうが塗りやすい。
クリームでは人差し指の先から第一関節までの量をとります。ローションでは1円玉大の量をとります。この量でおよそ手の面積2枚分に塗るのがベストです。適正な量が塗れているとき、「ティッシュが付く、テカる程度」と薬剤師は表現しています。少しべたつくくらい塗ったほうが良く効くということですね。
3.記事の指導せん
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4.まとめ
保湿クリームひとつでも注意点はたくさんあります。いつ、どのように、どれくらいの量を塗るかくらいは把握しておきたいです。1FTUは時間の経過とともに塗り方が乱雑になりがちなので、継続的に確認する必要があります。
塗り方ひとつで効果は大きく違ってきます。保湿クリームを使うすべての方にお渡ししたい指導せんです!