「薬わかるからの挑戦状:第5回」
・レボフロキサシン錠500mg(新規)
・アンブロキソール口腔内崩壊錠45mg(新規)
・アセトアミノフェン錠200mg(新規)
基本情報
・アレルギー:特になし
・日常動作 :特になし
・嗜好品 :特になし
・妊娠・授乳:ー
疾患・薬剤情報
・既往歴 :特になし
・副作用歴:特になし
・併用薬 :お薬手帳にCKDシールあり
前回の薬歴・次回服薬指導計画
S:血圧は落ち着いている。
塩分よく制限できています。
O:定期薬DO
慢性腎臓病(CKD)
A:継続服用指導
P:引き続き飲み忘れなく継続するよう指導
N:塩分摂取は問題ないか?
このまま投薬「するか」「しないか」を判断してください。
投薬しない場合、どの医薬品の添付文書を確認するかまで分かれば正解!
具体的な不備内容が分かった場合は大正解とします!
皆さま、60秒以内に答えは分かりましたか?
今回は実際にHAMAYOが経験したプレアボイド事例です。
現場の感覚として処方鑑査に当てられる時間は数秒から数十秒程度です。
薬剤師にとって「知っているか・知らないか」は非常にシビアな問題になります。
ここから先は答えです!
まずは大画面で60秒間考えてみよう
1.模擬処方箋の鑑査トレーニング
現役薬剤師HAMAYOが解説します。
1-1.答え
疑義照会の必要があります。
1-2.疑義照会の理由
現疾患にCKDがあり、腎障害の程度にもよるが、
添付文書に記載があるようにクラビットは減量した方が良いため。
6 .腎機能低下患者では高い血中濃度が持続するので、下記の用法・用量を目安として、必要に応じて投与量を減じ、投与間隔をあけて投与することが望ましい。
・腎機能Cc(rmL/min)20≦Ccr<50
初日500mgを1回、2日目以降250mgを1日に1回投与する。・腎機能Cc(rmL/min) Ccr<20
初日500mgを1回、3日目以降250mgを2日に1回投与する。添付文書:クラビット錠500mg
1-3.医師への提案例
患者はCKDのため、腎機能が低下しています。
腎機能に影響するクラビットは減量が必要と思われます。
250mgの在庫がない場合は、割線にて半錠対応します。
医師が処方変更に悩んでいる場合は、添付文書の用法・用量を伝えましょう。
2.処方せんの鑑査ポイント
お薬手帳に貼られたCKDシールを見たとき、
腎臓の数値が基準値より相当低かったとき
は薬歴に「腎機能低下」など記載しておきましょう。
特に、風邪や膀胱炎などで主治医以外が処方した場合は
腎機能の程度に応じて疑義照会が必要です。
投与量は添付文書に記載がないこともあるので、専門書を買っておこう。
抗生物質
・バクタ・タリビット・フロモックス
・グレースビット・クラビット
・サワシリンなど多数あり
抗ウイルス薬
・ゾビラックス・バルトレックス
・ファムビル・タミフル
抗アレルギー薬
・ディレグラ・ザイザル
H2ブロッカー
・タガメット・アシノン・ガスター
・ザンタック・アルタット
制吐薬
・プリンペラン
調剤薬局の薬剤師の必需品!
腎機能低下の投与量が瞬時に分かる本です
2-1.薬局勉強会用のPDF配布
今回の処方鑑査テストを薬局内でも情報共有するため、
鑑査テストのPDFファイルをダウンロードしましょう。
薬剤師にとって知識は武器となり患者を守る唯一の手段となります。
ぜひ勉強会の時にご活用ください!
薬局内の薬剤師のレベルを上げましょう!!
さらに薬学を極めたいあなたへ
コチラの定期購読がおすすめ!!
3.次の処方せん鑑査練習へ
実際のプレアボイド事例より現役薬剤師が作成!
添付文書は適応・用法・用量だけでなく隅々まで見ましょう。
実践的な体験をあなたへお届けしたい