なんとなく目薬って何回も点眼したほうが良く効く感じがする、と思っている方は多いと思います。私も薬剤師になる前はそう思っていて、ものもらいができたときに1回2~3滴を点眼していました。お薬っていっぱい使えばよく効くって思いがちなんですが、これってよくある間違いなんですよね。目薬の点眼って誰でも分かっていそうだけど、意外と基本すら分かっていないことがある。目薬を使う方に知ってもらいたい基本を8つご紹介します。
1.目薬を使うときの基本
- 1回1滴で十分すぎる
- 容器の先端が皮膚につかないように
- 点眼した後も気を抜くことなかれ
- ソフトコンタクトレンズの上からは基本ダメ
- 2種類以上の目薬は間を5分以上あける
- 「よく振ってください」は最後に
- 保管はほとんど室温です
- 開封後2ヵ月以上経過したものは要注意
目の中には1滴の量でも多いくらいなんです。これより点眼しても目の中に入ることはありません。お水でいっぱいのコップにさらに水をいれているようなもの。2滴目以降は目には効かないで体に吸収されて、副作用の原因になることもあるので必ず1回1滴にしましょう。
目尻や目頭につけて点眼したり、容器の先端を指でさわったりするのは絶対にダメ。容器内が細菌に汚染されて感染症の原因になったりすることも。せっかく目の病気を治しているのに悪くなっては意味がないですよね。
目の中に行き渡らせるためにまぶたは軽く閉じることが大切である。まぶたを閉じた後に目頭を軽く押さえることで副作用が起こる確率は半減する。
ソフトコンタクトレンズは薬を吸着しやすい性質があるので、角膜障害を引き起こす確率を高めます。どうしても点眼したいときはレンズを外してから点眼するようにしましょう。点眼後、15分以上あければ特に問題なく装着することができる。
1回1滴で十分の話のつづきになりますが、2滴目以降をすぐに点眼しても目の中には入りません。必ず5分以上は間をあけるようにしてください。5分開けることであとの目薬がようやく目の中に効くようになります。
目薬の服用に「よく振ってください」と書いてあるものは最後に点眼しましょう。これは懸濁性点眼液といって、目の中に残りやすいです。間違えて最初に点眼してしまっても、時間を5分程度開ければ、さほど問題はありませんが、なるべく最後に点眼したほうがいいでしょう。
目薬はほとんどが室温保管なので、わざわざ冷蔵庫に入れる必要はありません。場合によっては成分が沈殿することがあるため室温保管のものはなるべく室温で保管するようにしましょう。ただし、光で分解するものもあるので必ず目薬用の袋に入れてから直射日光の当たらないところで保管すること。
保管状態や使い方にもよりますが、開封後2ヵ月以降経過したものは細菌に汚染されている可能性が高いので使わないほうがいいでしょう。なるべく2ヵ月以内には使い切るようにしてください。押入れからでてきたいつ開けたかも分からない目薬を使うのは目の中にばい菌をいれているのと一緒ですね。
2.記事の指導せん
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3.まとめ
今回は意外と分かっていない目薬の使い方を8つご紹介しました。目薬1本だけでも注意することは意外と多いんですね。ぜひこちらの指導せんをご確認ください!
目薬ひとつでもお伝えしたいことはたくさんあります。目薬の使い方の確認にこちらの指導せんをお役立てください!